ニックネームの驚異

小説を執筆中の僕ですが、今回はどうしてもこれを書きたく、間に挟みました。
「ニックネーム」
誰もが持っているだろうものであります。
さて、話は僕の高校時代へとさかのぼります。僕の在籍していた高校は男子校であり、そのハッちゃけた学生生活の一部に「ニックネーム」の存在感の大きさというものは、欠かせないものであります。
僕の高校時代の生徒に「コシザワ君」という、一見文科系なサッカー部員がいました。いるんですよね、文系に見える体育会系。コシザワ君は金縁のメガネをかけています。でも、確かダントツに勉強できてもいなかった。平均点な学生だったような。そしてコシザワ君のバックはいつもパンパンであります。何が入っているのかは謎ですが、いつも「イチゴミルフィーユ」というパンは入っていた。そしてもちろん、教科書はオキベン。じゃあ何が入っていたのだろうか。でもご安心を。彼のニックネームを聞けば、そのバックのパンパンさも「しょうがない」の一言で片付けられる。コシザワ君のニックネーム
インテリヤクザ
高校生にして、16才にして「インテリヤクザ」しかも、意味がわかりません。インテリゲンチャなヤクザ。インテリゲンチャ=知性階級+ヤクザ。なんだそれ。
いや待ってください!コシザワ君の生き方は確かにインテリなんです。彼は制服のズボンをかなり上げてはきます。尋常ではないくらいの上げ方です。ヘソより上です。下半身8:上半身2の割合です。そして、ベルトの穴が沢山あります。でも、使っている穴は1つだけです。ヘソの上あたりで絞める穴はひとつしかありません。ただ、インテリヤクザは間違いをおかしていました。靴下が丸見えなのです。色は白。しかも「ポロ」のマーク丸見え。「ラルフローレン」が流行っていた高校時代、彼の靴下はマークはポロでも「ポロスポーツ」
救えません。しかもコシザワ君ことインテリヤクザは、時々ヤンチャです。ニックネームや靴下だけでもヤンチャなのに、時々「サッカーストッキング」を制服のズボンの下にはきます。しかも赤ストッキング。そしてその時のマークは「プ−マ」
プ−マのロゴである「ピューマ」が、生き生きと駆け出そうとするあのロゴが丸見えです。ポロの次はプ−マです。もうイヤです。
インテリヤクザは昼休み、寝ているか、ストーブの前でイチゴミルフィーユを食べています。弁当はその前の休み時間、というか、朝学校来てすぐ食べます。
インテリヤクザ
これに勝るニックネームを僕はさがせません。