万物想像期

 今日は俺の家にフットサル仲間のW君とD君が来た。ここでいう「D君」は、決してDな野郎ではない。PD(プチダメ)な野郎だけど、そこまで悪性腫瘍じゃない。救いようがあるんですね。じゃあ元祖Dメンツ所属の僕は(Dメンツの中でも、一番マジメ君な僕だけど)悪性かという問題もありますが…

 まあうち来てやることと言えば、ただ1つ、「ウイイレ」しかないんですけど。そう、男は単純です。男はウイイレを出されれば黙る生き物なのです。そう、男は文明の利器にやられっぱなしです。下町育ちの僕にとっちゃ、人類最先端を歩む「ウイイレ」は近年稀に見る文明の利器です。そしてそんなちっぽけな僕は文化的産物です。自覚してる、うん、自覚してるよ。
 
 「ウイイレ」こと「ウイニングイレブン」あれ、楽しいよね。でもW君いわく、ウイイレであそこまで人を「けなせる」人物は、下町育ちに多いみたい。僕、いやっすよ。そんな言いぐさするW君、いやっすよ。同じ下町育ち、けなしあって生きてきたじゃないっすか!時には自虐的に生きて来たじゃないっすか。下町の特技である「けなし」を、全国の温室育ちの野郎たちに認知させてやっちゃいましょうよ!胸、はりましょうよ。ワールド・ワイド・ウェブに頼っちゃえば一発っすよ。僕、ついていきますよ!!

 と、こんなこと考えてウイイレはやってないけど、多少は否めないんだよ。だって、下町育ちの江戸っ子なんだもん。そしてこんな江戸っ子が好きな国、オランダなんすよ。サッカー大国っすよ!トータルフットボールっすよ。全員サッカーだよっ!みんなでサッカーだよっ!強いじゃ〜ん。そんなこんなで、僕、昨日のウイイレ1敗しかしてません。悪いが、ここで下町パワー発揮させてもらうけど、マジD君弱いよ。救いようないって。

 その後はいつも通り飲みに行くんすよね。下町ボーイズのライフサイクルその2、ウイイレの後は飲む。そして下町ボーイズは大抵「つぼ八」「白木屋」「魚民」この「レッドゾーン」を好む。赤くない店には抵抗を感じる、コスト的に。そして下町は「お通し」を拒む。あれに無駄なコストはかけられない。そう、経費削減。そして入れるボトルは
「すみませ〜ん、鏡月ボトルぅ〜、グラス3つで氷と緑茶で」
これは一息で言わなくてはいけない。店員に質問させるのはもってのほか。一息で言うことにプライドを感じる、これが下町的見解。そして酒の割り方にもうるさい。絶対に
鏡月2:緑茶8」
理由:下町は酒と女に弱い。酒と女に溺れるのは周りに迷惑をかける。(これは「隣組制度」からの影響が大である。)んでもって、マドラーであまりかき回さない。かき回すのは、割ったお酒の上層部分のみ。酒は酒、お茶はお茶として飲みたい感は拭いきれないのである。
 そして、「茄子の浅漬け」と「なんこつの空揚げ」をオーダーすることに意義を感じる必要がある。これは必修科目です。お通しを拒んだくせに、
「すみませ〜ん、チョリソ−くださぁ〜い」
「はぁ!?お前なめてんの!?お通し拒んだ理由なんだよ。経費削減だろ?チョリソ−頼んだら経費削減してねぇじゃん!」こんな矛盾、下町は見逃しませんよ。最高商品は「つぼ八サラダ480円!!」これ以上は出せません。

 そんなこんなでかかった下町飲み
「お会計、3718円で〜す」
安い、安いというかタダっぽい感じがする。1人でも払えるくらいのお会計を、ボーイズは割る。それがボーイズの飲み会での生き様。温室ピープルには多分白い目で見られ、草野球をしたら敬遠される。サッカーやったらパスこないし、オセロやったら、黒と黒ではさんでもいないのに、自分の白をひっくり返させられる。そう、全くのルール無視。温室はルールを無視する傾向が強い。

 その後、下町ボーイズは夜の界隈へと姿をくらました。