山手線、とある駅のホームにて

 「おなかいたぁ〜い、おなかいたぁ〜い」
今日の僕は「おなかいたぁ〜い」からの解放が難しい状況に立たされている。原因不明のおなかいたい病。そんなこともあって、手はおなか、背中は90度に曲がり、いかにも
「僕はおなかいたぁ〜いんですよ。」
というボディーランゲージ。
そんな危機的状況下、出たんすよ。カメラマンの守の下君。
 
 守の下君データ
氏名 守の下淳三
年令 こればかりはわからない
持ち物 バカチョンカメラ
夢  ニコンのカメラを月賦払いで買う

 今日も山手線撮ってます。でも、守の下君に会うととても厄介だし、今日の僕はおなかいたぁ〜い病だから、とにかくバレないようにした。ぶっちゃけ、ホームで撮っている守の下君見て僕の内心
「落ちちゃえ。転落しちゃえ」 
ですよ、まったく。
守の下、あいつマジばか。フラッシュたくなよ!うっわ〜乗客みんな見てる。こういうシチュエーションの時って、必ず女子高生は笑うハズなのに、いやぁ〜冷めてる。
「守の下ぁ〜」
とその時!目があってしまった。守の下の澄んだ目に僕の心は奪われた。冷めきった一重瞼、光に反射する金縁メガネ、ビックカメラの紙袋、黒い手袋、
「気持ち悪〜い」
ヘイポーもビックリな守の下君でした。