古今東西ムービー三昧

 僕はそこまで映画を見る人間ではない。映画好きは年間、何十、何百という数の映画を見るのだろうから、僕はそこまで映画好きではないのかもしれない。しかし、例え井筒監督が、
「君は絶対映画好きじゃないね」
と言われたとしても、
「いや、好きです。ただ数をこなしていないだけで、映画は好きです。」
そう、僕の場合映画は、そういう部類の「好き」であります。

 邦画で一番好きな映画は「黄泉がえり」であります。あれ、映画館で3回みました。それくらい好きです。「黄泉がえり」というタイトルも好きだし。結構シャレた題名つけたな、と。
しかしながら、「黄泉がえりいいよねぇ〜」という輩があまりいない。映画好きは人が僕の周りには沢山いるが(僕とは違う意味合いでの「好き」要するに数こなしている人

「邦画はあれだよねぇ…」
「あれ」とはもちろん、ダメということ。邦画の何が悪いんじゃボケぇ!あんたらどーせ洋風かぶれじゃないの!!
とは言うものの、僕は「ショーシャンクの空に」も好きなわけであります。主人公は銀行マンの超インテリ。奥さん殺しの濡れ衣で逮捕されてしまうわけであります。
 感動のシーンはたくさんあり、ラスト間近、主人公が脱獄して思いきり手を広げるシーンはビデオの表紙にもなっています。その他にも、みんなにビールを御馳走するシーン、刑務所全域に音楽を流すシーン、色々あります。ただやはり全体を通して言えること、それは決して主人公が「希望」を捨てなかったことだと思います。この映画を成立させよう要素の根源は「希望」であり、「希望」をこの映画の主人公に与えなければ、「ショーシャンクの空に」は生まれなかったと思います。そして僕はこの「希望」に感動しました。バイセクシャルにおかされてしまった主人公。普通なら絶望するところでありますが…
 希望が希薄する世の中、とは言うものの、希薄にしているのは結局は僕らの意識であったりする。社会のせいにしたいのは良くわかるし、それもアリだと思う。でもそれって解決策というよりも、妥協策。最低な妥協策かもしれない。世の中のせいにしたいという気持ちを、僕も少しは持っているが、それでは寂しすぎると思う自分もいるのでありまして。そんな現状だから「ショーシャンクの空に」はヒットして(し続けて)いるのかなぁ。