続・ロト6の話

 先日、僕の知人milosさんが「フィクション ロト6」の話をした。
結局その「ロト話」は彼の「イメトレ」という、たいそう面倒臭い話で終わったのだが。
 詳細については僕の日記「フィクションの罪」に載っていますが、簡単に言うと、僕がその「ロト話」を70%くらい信じたのだが、その話を聞かせた俺の母親は100%信じていたのである。もちろん、俺はこの話が「イメトレ」としっていて、彼女は知らない。


「ねぇ、友達は一千万どうするのかしら?」
確かmilosさんはこんなことを言っていた。
「空飛んで爆死したと伝えてください。」
みたいなこと。
でもこの話はあまりにもリアリティに欠けてしまうので、
「実はねその人、翌日交通事故にあっちゃったらしいんだ。俺、当選したから今日の朝すぐに電話いれたんよ。したら電波繋がらないんだ。その日の昼も夜も、ずっと圏外でさ。そしたら友人のYさんから電話がきて『交通事故にあった』なんて言うからさ。近々○○中央病院に見舞いに行くよ。」

「本当に!?大丈夫なの?やっぱり大金を持つのって、すごく恐いのね。私は普通に生活できればいいや。」
 と、ここまで言って罪悪感が僕を襲った。しかしまだ
「うっそ〜ん」
とお袋には伝えていない。というか、もう無理です。お袋の中でmikosさんは
「宝くじに当たって車に当たって、○○中央病院で入院中のすごく残念なお方」
となっています。でもしょうがない。
「爆死」
そんな言葉を伝えるなんてできない。僕にはあなたを文面で殺すことなんてできない。だから交通事故にして生かした。
でも…
お袋の中でmilosさんは確実に弱って、衰弱して、生死の境を歩んでいることになっている。
早くお袋がこの話を忘れてくれることを願う。
当分お袋にmilosさんの話ができなくなった。