ブルーウェーブ(inサイパン)

先月、3年越しの恋に終止符を打たれた僕は、連日の空虚感に耐えきれず、
常夏の国、「サイパン」へと傷心旅行へと出かけました。
というのは全部嘘で、数カ月前からの計画通り、カレッジの「野郎」たちとフライトしたわけであります。
「常夏」の言葉通り、現地は暑く、いや、「熱く」そして日本人の多いこと。
ホテルの前の大通り沿いには、プラダルイ・ヴィトン、フェラガモ、コーチ等の店の看板が並び、
例えるのなら「表参道」なのであります。サンゴのひしめく海と椰子の木に囲まれた「表参道」は、
とにかく僕の目には異様に映り、そして、それらの店にたむろする日本人はなおさら異様に映るのですが、
その群衆の中の1人に僕がいて、そんな僕も異様に映っていました。


日本語が流暢に話せる現地人に喜びを感じる一方、この「利便性」に多少の物足りなさを感じずにはいられず、あえて第一声目を
「エクスキューズミー」
と発するE君の店員はコテコテの日本語で、
「いかがなさいましたか?」
と問われる始末。
円安ドル高の為替傾向の中、僕らにとってのサイパンは、至って円高ドル安なのであります。
それほど日本語を多様するアメリカなのでありました。


「お土産を買う」という、誰もが心弾ませる行為を僕はとても嫌う質でありまして、
なぜなら、どこまでの知人が
「お土産提供関係者」
なのかがわからないからであります。
両親、親友、ご近所さん、友人、知人etc…
僕の思考を一時的に停止させるこの不明確なプライオリティーに諦めを思い、
そしていつしか、自分へのお土産すら除外させてしまうほどの無能な輩なのであります。
だから今回も買いま…、いや、買えませんでした。


帰宅後、4日空けでたまった50件以上のメールを読み、次回旅に出る時は、必ず
「お土産提供関係者リスト」
を記述して行こうと思いました。
もちろん、No1は「自分」ということは忘れずに。