正露丸(ニンニク風味)みたいな

物は確実に商品陳列されないだろうな。
糖衣されていない真っ黒で、「攻撃されていますよ」的合図を出しているダンゴ虫みたいで、教室で瓶を開けた瞬間に、臭いと共に解き放たれるあの異臭騒ぎの根源である正露丸
それが「ニンニク風味」とバージョンアップだかダウンだかわからないことをされた時に、世の「お腹、弱いんです」のサラリーマンたちは一体全体何で救われるのだろうか?
もちろん「右のポッケ」に「ストッパ」が在中しているのならその焦りは半減されるだろうが、その在中率は極めて「0」に近い。
例え逆さに「ニンニク(正露丸風味)」にしたところで、世のニンニクユーザーは決して喜ばない。
むしろキレるだろう。
結局のところ、正露丸正露丸として糖衣されていることが一番なのである。
「ニンニク風味」にしたところでスタミナは倍増しないだろうし、「正露丸風味」にしたって腹痛は治癒されない。


妄想。


こんなことを僕は昼下がりの公園で考えてました、ごめんなさい。
と、幼稚園児が先生に言うみたいな誤り方では納得がいかないと思うので説明します。
同期との昼休みの時間帯が完全にズレた僕は、「正露丸妄想」と戯れていました。
来ると言えばハトと蚊ばかりで、飯は喰われるは、血は吸われるは。
タバコ吸えば落とすし、お茶を飲めば口角からコボす。
今現在、孤独の象徴と言えば、多分、紛れも無く「僕」だと言い切れます。
僕の頭で「ミスチル」がメロディーを奏でます。
「殺人現場にやじうまたちが暇つぶしで群がる。中高生たちがケータイ片手にカメラに向かってピースサインを送る。犯人はともかく、まずはお前らが死刑になりゃあ良いんだ」
桜井さん、ごもっともです。
僕はやじうまが嫌いです。
興味本意で(やじうまは興味本意からしか発生しないが)凄惨な現場に行くやじうまは、僕に言わせると、チープな同情を全面にアピールした愉快犯です。
全国のやじうま諸君、なんて他人の不幸は密よりも甘いのでしょうね。


これまた妄想。


先日大学時代の友から、飲みのお誘いがありました。
僕はアッサリと「NO」のサインを出しました。
情けないです。ここで断ったから、もう誘われない恐れ大であります。
ただ、やはり社会人の「翌日」はさりげなく、それでいて確実に僕の脳裏に張り付きます。
「飲み」は「翌日」に負けました。
惜敗?いやいや惨敗。コールド負けです。
「打倒翌日」
これを掲げて早2ヶ月。
「打倒翌日」は入社翌日で打ち砕かれました。


これは現実。


明日も満員電車に揺られ、お昼は孤独とカップラーメンと向かい合い、夜はただひたすらタバコを吸います。肺に穴を開けるくらい吸います。
ただ、いくら孤独だからといって近くで起きた事件のやじうまは絶対しません。
そんな不幸の密を吸うくらいなら、「正露丸(ニンニク風味)」を食べます。
多分クソまずいだろうけど、不幸の密を吸うのなら、この商品のコアなファンになってやります。


最終的に妄想。